『佐伯泰英★新・古着屋総兵衛(全18巻・完結)★ 新潮文庫』はセカイモンで458e3f8447f3から出品され、488の入札を集めて01月16日 4時 52分に、5100円で落札されました。即決価格は5100円でした。決済方法はに対応。静岡県からの発送料は落札者が負担しました。PRオプションはストア、取りナビ(ベータ版)を利用したオークション、即買でした。
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「血に非ず 新・古着屋総兵衛1」 平成23年 2月 文庫初版
「百年の呪い 新・古着屋総兵衛2」 平成23年10月 文庫初版
「日光代参 新・古着屋総兵衛3」 平成24年 3月 文庫初版
「南に舵を 新・古着屋総兵衛4」 平成24年 8月 文庫初版
「○に十の字 新・古着屋総兵衛5」 平成24年12月 文庫初版
「転び者 新・古着屋総兵衛6」 平成25年 6月 文庫初版
「二都騒乱 新・古着屋総兵衛7」 平成25年12月 文庫初版
「安南からの刺客 新・古着屋総兵衛8」 平成26年 6月 文庫初版
「たそがれ歌麿 新・古着屋総兵衛9」 平成26年12月 文庫初版
「異国の影 新・古着屋総兵衛10」 平成27年 6月 文庫初版
「八州探訪 新・古着屋総兵衛11」 平成27年12月 文庫初版
「死の舞い 新・古着屋総兵衛12」 平成28年 6月 文庫初版
「虎の尾を踏む 新・古着屋総兵衛13」 平成28年12月 文庫初版
「にらみ 新・古着屋総兵衛14」 平成29年 9月 文庫初版
「故郷はなきや 新・古着屋総兵衛15」 平成30年 1月 文庫初版
「敦盛おくり 新・古着屋総兵衛16」 平成30年 6月 文庫初版
「いざ帰りなん 新・古着屋総兵衛17」 平成30年12月 文庫初版
「日の昇る国へ 新・古着屋総兵衛18」 令和元年 6月 文庫初版
定価 590円~670円+税 371頁~391頁
<2> 10代目を継いだ総兵衛・勝臣だが、その周辺に仕掛けられた、呪い。6代目勝頼と闘った柳沢吉保は、その怨念を込めて、大黒屋総兵衛の廻りに呪府を仕掛けていた。それを打ち崩し、新たな門出を目指す十代目総兵衛。前作シリーズを超えた展開。
<3> 秋には総兵衛が乗ってきた西洋帆船と大黒丸で交易に向かうことになったが、陰様を継ぐ旗本に不穏な動きが見られる。将軍の代参として日光に向かう事が急に決まったのだ。その真の目的を探るために、総兵衛はその後をつける。今回は少人数での尾行で、小僧の天松や彼を慕うおこものちゅう吉などが活躍する。陰様が日光で会うのは一体誰か。
<4> 私欲に走った”陰様”を、日光で倒した総兵衛達は、越前から、今日の豪商との会談と荷物の積み込みを終え、大黒丸とイマサカ号は競うように北周りで江戸を目指す。9代目の1周忌に間に合わせ、10代目のお披露目を盛大に行う事にも意義があった。そして新しい陰様から川越・東照宮への呼び出しもあった。新しい陰様と対面する総兵衛。そこに薩摩の刺客も襲い来る。
<5> 大黒屋の2隻の船は、南蛮交易に出立した。その舳先には10代目総兵衛が乗っていたと、薩摩の密偵は思っていたが、総兵衛は鳶沢村に密かに戻っていた。今後の鳶沢一族の計を図り、坊城桜子様を案内人に、京都に行くためだ。一方、南蛮貿易を守るための薩摩は、2隻の船の行方を追うとともに、総兵衛の真の目的も探ろうとしていた。ついに薩摩との決戦に入る。江戸では、古着太市をめぐり、つば競り合いを行う中、天松を兄とも慕う、”おこものちゅう吉”の活躍や、鳶沢村を見張っていながら逆に捉えられ薩摩を裏切った陰吉も好い味出して、盛り上げる。総兵衛らは、京都を目指す。
<6> 今回は内容が盛りだくさん。冒頭では、異国貿易に向かった”イマサカ号”と”大黒丸”が薩摩との船団との交戦。イマサカ号の戦力を前に鎧袖一触と成るが、結構迫力がある。そして総兵衛の一行は、鳶沢村から京を目指すが、共の一人として薩摩藩の元隠密、”転び者”の陰吉が同行。不安を感じる手代の田ノ助だが、総兵衛と桜子は意にもかけない。ともかく、ゆるりと京都を目指す一行は、途中で桜子の父の墓参りや伊勢詣でをし、家康が危地を抜けたという伊賀越えの道をたどる。そこでも新たな出会いがあり、鳶沢一族に伊賀の末裔・柘植一族が加わる事になる。やっと京に着いた総兵衛、この古都で茶屋四郎次郎(13代目)との交誼も得る。そんな間に江戸では、師走の古着太市が行われていた。ともかく、盛りだくさんで面白い。
<7> 京都で、次の百年を目指していた総兵衛だが、桜子と侍女のしげが攫われてしまう。妖しげな術を使う集団、背後には薩摩藩の陰が。総兵衛は毘沙門堂に篭り、気持ちを落ち着かせ、桜子の行方を探る。鳶沢一族に新しく加わった伊賀の末裔柘植一族の長老は、5人を京へ、そして自ら率いた13人が江戸に下る。江戸での戦い。そして桜子救出のための京都での戦い。新しき仲間を加え物語も盛り上がる。ここで一端、薩摩藩との和議が成されて、この巻は終わるが、その後どうなるのか。
<8> 約半年ぶりに江戸に戻ってきた10代目総兵衛。けれど、そこにはかれらを監視する目が合った。薩摩かそれとも新たな敵か?。襲い来る刃は、異国のものだった。3回目の古着太市を前にあわただしさを迎える、古着商大黒屋。日本に居を吸えてゆくつもりの総兵衛に、安南からの刺客が襲い来る。
<9> 春の古着市も盛況のうちに終わり、秋の4回目にむけて準備している最中に台風に襲われ各所で被害が出る。率先して救援をすると同時に、店の前の橋と隠し水路の整備をする。そんな中かつてからの知り合いの大目付の元で歌麿と出会うが、その帰り道、謎の武士に襲われる。歌麿を亡き者にしようとする者が居るらしい。老年になりかつての最盛期の筆力に衰えをカバーするために企画物で、もう一旗上げようとする歌麿を快く思わない者が将軍側近に居るらしい。
<10> 秋も近づき、安南に向かったイマサカ号と大黒丸の帰航も近い。そんな時、大黒屋の秘密基地、深浦の船隠しを見張る目が在ると報告される。江戸湾近くの重要な拠点が、いつの間にか探られていたのだ。残された痕からロシアの品物が見つかるがどうも偽情報臭い。ともかく、イマサカ号の寄港地を駿府に移動し、見張っていたものたちの背後を探る。ロシアと関係の深い松前藩の中老が関係しているのか。また、もとだいなごん・正介を探る謎の組織も出てきた。元幕府火術型のお守りを持っていた正介を狙っているのか。秋の古着市を前に、二つの謎の組織、そして約一年ぶりの戻ってくる交易せんをどう迎えるのか。
<11> 陰様からの呼び出しが有った。幕府は、治安が定まらない上州や野州に、新しい八州周りという役職を設けようとしていた。わずか数人の役人を任命することで、関東の治安が解決するとは思えないが、新たな役職を設ければそこから利益を得ようとする役人も有る。総兵衛は、陰様からの指示もあり、懇意にして居る大目付をその渦から回避させ、北関東を古着売りの扮装でその実情を探るたびに出る。でも、その扮装は、似合っていないとゆうか、噴飯物だ。
<12> 上州の旅から戻ってきた総兵衛は、休むまもなく、春の古着太市の準備に入る。そしてその前に一番番頭の信一郎とおりんの祝言が有り、秋の交易の指揮もする。今回の交易の総指揮は、信一郎とおりんに任せる。そんな中、新たな敵の影が浮かぶ、200年も前に沈められたポルトガル船をかたどった船が現れ、その上で不気味な”死の舞”が行われたというのだ。そして大黒屋の前でも、真夜中に行われる。その背後には、大黒屋の権勢に反発を覚える老中の影が浮かぶ。
<13> ”陰様”九条文女が、拉致された。首謀者は老中・牧野と、彼と手を組んだ”死の舞”の異人達。これは許されざる事。幽閉されている屋敷を突き止めた大黒屋総兵衛(いや、鳶沢総兵衛)は、その抱え屋敷を急襲。さらに入魂の大目付に知らせ、その首元を押さえる。しかしさらに、大黒屋を襲った面々を捕らえて、老中には手を出させないようにする。けれど老中には最後の秘策があった、異国船が、総兵衛の持つ大船を打ち倒し、その隠し場所をあばくことだ。そして、大船同士の海戦が始まる。
<14> 6度目を迎える”古着太市”。回を追うごとに盛大になってきたが、それを快く思わぬものも居るようで、大黒屋に脅迫状が届いた。古着太市を取りやめねば、事件を起こすと。総兵衛はそんな脅しに屈する気は無いが、多い近い際まで残り十日を切っている。残りの時間で脅しの相手を始末しかない。そして更なる太市の盛り上がりのための工夫も新たにする。新たな協力者も増え、大黒屋の凄みも増す。
<15> 今回は交易に出た信一郎たちの話が中心となる。もちろん江戸での話も挟まれるが、今回は小者であっさりと片付けられる話も爽快。総兵衛の故郷でもあるベトナムに交易の旅に出た信一郎たちは、やっとベトナムに付く。交易も大事だが、彼らには他に二つの使命が隠されていた。そのひとつは、死んだと思われていた総兵衛の実母の生死を確かめる事だ。乗組員としてイマサカ号に乗り込んだ総兵衛の実弟妹の勝幸・ふくが無事に母親に会うことが出来るのか。ベトナムを部隊にした物語が進む。
<16> 南方交易に出た信一郎たちは、総兵衛の母を探し出せ、無事交易にもめどが立っている。今回のメーンは、7回目を迎える古着太市。着々と準備が進むが邪魔する者も。新設された関八州見回り役の偽物も現れ、おのれの利権のためにそれをつぶそうとする大身旗本たち。この巻では小僧の忠吉(おこもの忠吉)がいい味出していて先輩手代を食って活躍する。
<17> 一族の荷運び人・文助の様子がおかしいと陰吉から報告が入る。妻が亡くなってから最近高級な料理屋で飲んでいることが多いというのだ。あっている相手は番頭風で警戒も厳しい。一族を疑いたくはないが見張ることにするが、巻かれてしまう。ただ一人忠吉がおっていた。翌日、分助の死体が発見され、ただ一人後をつけていた忠助からつなぎが入る。若年寄りと大阪の金貸しが組んだ悪事だった。一族を殺された総兵衛は、徹底的につぶす。また南方交易に行っていたイマサカ号が、新しい船の建造にめどをつけ、2年振りに帰って来た。
<18> ついに完結。前半で、将軍家斉の側近が悪徳商人と組んで”古着太市”をつぶそうとするが、見事に逆襲。まあそれは付け足し、やはり話の中心は、ついに総兵衛がイマサカ号に乗り込んで故郷のベトナムにやってきて、母との再会。そして、バタヴィアで建造中のカイト号を受け取り練習航海に乗り出すこと。そして一族を前に次の目標地を発表することで終わる。長い物語だったが、9代目の死と前後して現れた今坂一族(6代目の子孫)総兵衛が10代目を継いでから約5年半の物語だった。
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